ウエディングドレスを着せてやろう
「……何人くらいだ?」

「えーとですね。
 すみません。
 なにかちょっと増えていってまして」
と花鈴は数えながら指を折る。

「わかった。
 そっちに合わせて適当にそろえよう」

 光一は、そう言ってくれた。

 感謝しつつも、ちょっとテンションが下がる。

 だって、田畑さん以外、専務が誰を連れてくるのかわからないけど、きっと専務が一番格好いいよね。

 みんなが専務をいいって言い出したら、どうしたらいいんだろう。

 ちょっとコンパやりたくなくなってきたな~。

 でも、早くやらないと、いろんなところにコンパの話が知れて、どんどん人が増えていきそうだし。

 はっ。

 ってことは、いろんな人が専務を知って、専務をいいって言い出すってことよねっ?
と花鈴は、

「落ち着け」
と智也に言われそうなことを考えていた。
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