幼なじみに溺愛されてるみたいです…!
学校まではバスに乗って向かう。
10分くらい歩きバス停が見えてきた所でバスが信号待ちで止まっていた。
(あのバスに乗り遅れたら入学初日に遅刻しちゃう!)
「怜!バスもう来てるよ!」
「ほんとだ。走るよ。」
と言って私の手を掴んで走った。
無事にバスに乗れた。
「はぁー間に合った〜」
「もう疲れた?」
「少しね。受験で全然運動してなかったもんな〜(笑)」
「受験なくても運動しないだろ」
「そんなことないよ〜!」
そんな事を話しているうちに降りるバス停に着いた。
学校はバス停のすぐ近くのため周りを見ると同じ制服の子が沢山いる。
歩いていると後ろから
「未桜、怜おはよー!」
「「おはよー」」
幼なじみの晴(はる)ちゃんだ。
晴ちゃんは小学校からの付き合いだ。
とても明るい子で私が引っ込み思案でなかなかクラスの子と話せなかったが、晴ちゃんが話しかけてくれたおかげで他の子とも話せるようになった。
「2人は相変わらず仲良いね〜笑」
「保育園からの仲だからねっ」
話しているうちにあっという間に学校に着いた。
学校の前の掲示板にクラス表が貼ってあった。
(私のクラスは…)
「未桜あったよ。俺と同じ4組だ」
「ほんとだ!!晴ちゃんは…いた!!同じクラスだよ!やったっ」
「お!やったね!」
(2人が同じクラスでよかった…。)
靴を履き替えクラスに向かった。教室に入ると何人か話してる子はいるが、ほとんどの人が初対面な為静かだった。
固まってる女子達がこっちを見て話している。
(きっと怜の話してるんだろうなぁ)
私達は座席を確認して席に着いた。
私と怜は前後の席だった。
晴ちゃんの苗字は皆川だから少し離れた席だ。
しばらく待つと先生が入ってきた。先生は軽く自己紹介をし、この後の流れを話した。 今日は入学式をした後すぐ帰れるようだ。
先生の話が終わり出席番号順に並び体育館に移動した。入学式が始まり校長先生の話が始まった。
(話長くて眠くなってきた…)
こっくりこっくりと眠気に耐えながら時間をなんとかやり過ごした。
入学式が終わり退場することになった。廊下は少しだけ混んでいた。周りがこちらを見てざわざわしていて
「ねね、あの人めっちゃかっこよくない!?」
という声が聞こえる。さすが怜だ。
「未桜途中からずっと寝るの我慢してたでしょ(笑)」
「バレてた…!だって話長いんだもんー」
クラスごとに横に座る形だったから見えてたようだ…(笑)
それにしても怜は騒がれてるのに全然気づいてない。自分の事だと思ってないんだろう。
(女子だけでなく男子も見てるみたいだけどなんでだろう…?)