完璧御曹司の優しい結婚事情
駅までで大丈夫だという私に、課長はそれほど遠くないからと、自宅まで送ると言って引かなかった。だから、申し訳なく思いつつ、お願いすることにした。


外に足を踏み出すと、昨夜の雷雨が嘘のような青空が広がっていた。蒸し暑さはあるものの、気分は清々しい。




「重ね重ね、ありがとうございました」

「いいえ。お参りのこと、また連絡するね」

「はい」

「じゃあ、また会社で」

課長の車が去っていくのを見送って、ゆっくりと自分の部屋に向かった。









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