「No title」
フーと先輩からでた煙に嫌な顔をしていると
「悪ぃ悪ぃ、タバコ苦手だったか」
と先輩は立ち上がって少し私から距離をとった
2段上に座る先輩を寝転ぶように見上げる
「非常階段に頭置くとか汚いよ」
なんて言いながらタバコを咥えて私の頭を持ち上げたかと思えばその下に先輩のカバンが忍び込んできた
タバコを咥える姿はかっこいいし
汚い場所に自分のカバンを置いて私の頭を守ってくれるそのさりげない優しさは反則だ
「先輩絶対モテますよね」
モテるのはわかりきってる事だけどついつい口にしたくなるほど完璧だこの人は
「フッ。モテるに決まってんじゃん
俺がモテなかったら誰がモテんの」
いや、前言撤回
「やっぱきもいです」