「No title」
男の人の力に勝てるわけもなく
呆気なく立花先輩のバイクまで連れていかれる
もうここまで来ると私は諦めモード
「カバン貸して」と言われ
素直にカバンを差し出す
そんな私に「いい子いい子」と言いながら
ヘルメットを付ける
無抵抗な私に楽しそうな立花先輩
ヘルメットのせいで目に前髪がかかる
自分で直そうとする前に立花先輩の手が伸びてくる
目に被らないように立花先輩の手で前髪が横に流される
「美人だね〜」
私と視線を合わせるように屈んでいる立花先輩
イケメンなのがムカつく
「立花先輩って私をムカつかせる天才ですね」
そう言うと立花先輩はクスクス笑って
バイクに乗る
その姿もすごく絵になる
ヘルメットで顔は見えてないのに