「No title」
次の日の昼休み
私は来ることはないと思っていた3年生の階に来ていた
もちろんそれは立花先輩に会うため
紙袋にジャージを入れて3年生のフロアをウロウロする
そう言えば私は立花先輩が何組かを知らない
分かるのは3年生だってことだけ
でもまぁ金髪は立花先輩だけだし簡単に見つかるだろうと思っていた
「あれ?君1年生?」
立花先輩を探すためにキョロキョロしていると
シャツを第3ボタンまで外してそこからギラギラとネックレスを光らせる茶髪くせっ毛のチャラそうな先輩に声をかけられた
うちの学校は学年事にリボン・ネクタイの色が違う
3年生が赤、2年生が緑、1年生が青
だからリボンが青の私は誰が見ても1年とすぐ分かる
「誰か探してる?呼んでこようか?」
チャラそうだけどすごく柔らかい笑顔
少し心が温かくなるようなそんな笑顔
「立花先輩を探してて…」