「No title」
立花と名前を聞くとその先輩はクリっとした目をぱちくりさせた
「君茜のなに?
え、まさか彼女じゃないよね?「違います」」
食い気味で否定する
立花先輩の彼女なんてごめんだ
それに私は失恋したばかり
「びっくりした〜
こんな美人が茜の彼女だったら俺嫉妬でおかしくなる」
サラッと美人と褒める彼はやっぱりチャラ男だと思う
「俺、茜と同じクラスの遠山 瑛汰(とおやま えいた)よろしく」
スっと目の前に差し出されたアクセサリーがギラギラと目立つ手
もちろんよろしくするつもりはなかったけど
差し出された手を無視するわけも行かず
応えようとすると
「瑛汰に触れるとアホ菌が移されるよ」
私の手ではなく背後から伸びてきた手が遠山先輩の手を握る
この声は…