「No title」
テスト期間もあっという間に過ぎ
本当に何も無かったように時間だけが過ぎた
立花先輩は時々見かけるけど
お互い何も言わなかった
「風鈴ちゃん!今日放課後遊び行かない?」
その間に私はなぜか遠山先輩と親しくなった
「ちょうどバイト休みです」
遠山先輩の近くには必ず立花先輩もいる
すぐそこにいるから私たちの会話はきっと聞こえてる
だけど立花先輩は私が見えていないかのようだ
時折視線を向けても
視線が交わることはなかった。
立花先輩の大きい背中だけが
私に映る