「No title」

それから俺は母さんに対して何も言わなくなった


1人で泣いていても


男と酒に溺れていても


母さんの好きにすればいいと思ってた。



そして全てが崩れたのは母さんの誕生日の日。


前日から俺は体調がよくなく、学校を休んでいた。

母さんの誕生日当日は特に悪くて
ベッドから動けず部屋にこもっていたけど、そんなこと母さんは知らない


相変わらず酒臭いまま深夜に帰宅した



フラフラと千鳥足で俺が寝る部屋へ
入ってくる



「茜くーん、母さんが帰ってきたよ〜」


誕生日というめでたい日で浮かれているのか
上機嫌な母さんに

体調が悪い俺はかなりイライラしていた


「ねぇ今日母さんの誕生日なんだよ〜

一緒にケーキ食べようよ〜」



人の気も知らず呑気な母さんにイライラはしたが反応する元気もなく俺は寝たフリをしていた




< 73 / 100 >

この作品をシェア

pagetop