「No title」
やる気のないまま資料室へ向かう
「あ…」
そう言えば今日も先輩が送ってくれるんだった。
いつも先輩のバイクが停めてある駐輪場で待ち合わせ
自然な流れでそうなっていたからすっかり忘れていた…先輩と連絡先を交換していないことを。
先輩と私も帰宅部だから帰るタイミングはほとんど一緒で
わざわざ連絡を取り合う必要もなかったから気づくのが遅かった。
だけど正直もう足の痛みはほとんどない
私が現れなかったらきっと待たずに帰るだろう。
私が現れないのはもう大丈夫という合図ってことで。
私は自分の中で自己完結しそのまま資料室へ足を進めた。