「No title」



「先輩は私のストーカーか何かですか」


そう声をかけると非常階段の登り始めで先輩は立ち止まる
そしてじっと目を丸くして私を見る


何この視線……って!!!!


「変態!!!!!」


非常階段の真ん中で腰掛ける私に
非常階段登り始めの立花先輩

てことは必然的に長身の立花先輩よりも高い位置に私は居るわけで

立花先輩が私を見上げる状態
視線が交わらないのは…そう、先輩が私の下半身に視線を向けているからだ


急いでカバンで隠したものの
先輩はニヤニヤとしながらこちらへ向かってくる


この顔は絶対に見た


「黒とかおもしろくねぇの」


そういった途端隣まで来た先輩は「はぁ最近のJKは見せパンなんてもん履きやがって」とニヤニヤ顔から呆れた顔に変更して階段に腰を下ろした


「立花先輩きもいです」

「男なんてJKのスカートの中身知りたい生きもんなんだよ」


賢ぶった顔をしているけど
言っていることはなかなか気持ち悪いけどやはり顔はかっこよかった

昇降口で見た時は高さもあって顔がしっかり見れてなかったが
隣に一緒に座れば少し距離も近づいて先輩の顔がしっかりと見ることが出来た


「先輩かっこいいのにきもいとか勿体ないですよ」


「それがキモくてもモテるんだわ」


自信満々な表情はまあ腹が立つけど
モテるのは事実なんだろうなって思った




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