冷酷姫に溺れて。
ダブルデート
「俺たち、付き合って一日も経ってないんだけど」
「うん…」
「ごめんね、光が勝手に」
「いいよ。愛だってノリノリだったし」
なんだか会話がぎこちない。
俺も霜月さんも緊張しているんだ。
「こうやって、また入井くんと話せて良かった」
「俺も」
「私を好きになってくれてありがとう」
「俺はずっと霜月さんが好きだよ。俺の方こそ、好きになってくれてありがとう」
やっぱり会話がぎこちない。
俺と霜月さんは顔を見合わせて笑ってしまった。
「何か変だね、俺たち」
「そうだね」
笑っていると早速光からメールが来た。
いや、デート場所決めるの早すぎだろ。
「遊園地……?」
「え、どこの!?」
「雪ウキ遊園地らしいよ」
「嘘!!雪ちゃんとコラボしてるところじゃん!あ、雪ちゃんって言うのは私の好きなマスコットで雪だるまの熊なの」
雪だるまの熊とは。
俺は思考回路をフル稼働させ考えていた。
ダメだ、全く思い付かない。