冷酷姫に溺れて。

「雪だるまの熊って何?」

「熊なんだけど、原材料が雪なの!とっても可愛いんだよ!!」


つまりあれか。

雪で出来ている熊のマスコットね。

霜月さんらしからぬ、はしゃいでいる姿が可愛かった。


「うん、可愛い」

「雪ちゃんの話だよ?」

「雪ちゃんの話をする霜月さんが可愛い」

「なに言ってるの」


そう言ってプンスカと怒る霜月さんの表情はいつになく穏やかで、前までだったら考えられないくらい優しかった。

本当に霜月さんと付き合ってるんだな。


「ダブルデート楽しもうね」

「うん!」


俺は手を出した。

霜月さんはそれに応えるように手を取ってくれた。

ああ、幸せってこういうことなんだな。

俺はそう思いながら、再び霜月さんを見つめた。

するとそれに気づいてか、霜月さんが俺を見た。


「あんまり見ないでくれる?恥ずかしいから」

「ごめん。でも霜月さんと付き合えたのが自分でも信じられないくらい幸せなんだ」

「……入井くんってなんでそうも恥ずかしいことスラスラ言えるの?私だけ恥ずかしがって馬鹿みたいじゃん」

< 132 / 132 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:10

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

ドS執事の甘いおしおき。

総文字数/28,662

恋愛(純愛)75ページ

表紙を見る
如月くんは私をひとりじめしたい

総文字数/79,100

恋愛(学園)226ページ

表紙を見る
俺様御曹司の専属メイドになりました

総文字数/67,342

恋愛(ラブコメ)247ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop