冷酷姫に溺れて。



「会長、話があります」

「丁度良かった、僕も君に話すことがあるんだ。場所を変えようか」

生徒会室に連れられた。

今日は曇りでなんか嫌な雰囲気だった。


「単刀直入に言う、霜月さんに近づくな」

「単刀直入過ぎますねぇ。もっと面白いこと言ってくださいよ」

面白いことって…。

霜月さんはお前のせいで迷惑してるっていうのに。

「僕を楽しませて下さい。こういうドロドロトした人間関係大好きなんですよ!」

「知らねぇよ。お前が複雑にしてるんだろうが」

「そうでしたね。理紗と付き合うことは計画通りでしたが、君の登場は予想外でしたね」

会長の顔から笑顔が消えた。

「昨日言った通りです。僕の計画は君のせいで狂った。だから、その代償はもらいます」

会長は素早く俺の後ろに回ると、口にタブレットのような物を入れてきた。

手で口を塞がれ、無理矢理飲み込まされた。

「ごほっ、ごほっ…。何するんだよ!?」

「代償を貰ったんです。うん、楽しみは今からです。僕から理紗を奪ったこと、後悔する日も近いですね!」

「んなわけねぇ……」

あれ、目眩が…。

「何飲ませたんだよ」

「秘密ですよ。お楽しみはとっておかないといけないですよ?では僕は帰りますね」

「お、おい!」

「では、また明日」

バタン。
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