私とあなたのラブシークレット

バックの中から見せてもらった写真

「これは?」

「お前の本当の母親だよ」

え?

じゃあ、この赤ちゃんは、あたし?

「似ているよ。佳苗に。とてもよく似ている」

「三ツ谷家から、愛実を引き返そうと思わなかったんですか?」

「何度も思ったんだ。深瀬に戻したいと。
だけど、愛実は何も知らないうちにあの家に行っている。
俺が三ツ谷家の場所を知ったのは、愛実が
すでに高校に上がってからだ」

そんな、最近だったの?

「星稜学園に入ったのを知って、何度も見に行ったんだ。
あの時も、愛美の様子を見たくて、学園に近づいた」

ビク

「でも、愛実は”今”幸せなんだろう?」

「はい」

幸せだよ。あたし
お兄ちゃんたちがいてくれる
翔哉もいてくれる。
こんなに幸せなことってないと思う

「本当は、深瀬に戻したいと思っているのも
事実、ないとは言い切れない。
でも、きっと、愛実に俺はこんな顔をさせてやれる自信はないから
三ツ谷さん。愛実のことを、頼みます」

「はい」

しっかりと返事をしてくれた伊蕗にぃ

「愛実。お前にもう1つ報告があるんだ」

報告・・・?

「俺な。再婚してるんだ」

再婚・・・?

「それでな。愛実お前に母親違いになる、妹もいる」

え?
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