私とあなたのラブシークレット
別れ際、彩希ちゃんも未姫ちゃんも
大泣きしていたけど

辛抱強く我慢して伊蕗にぃの車で帰る

「愛実」

「な、何?」

「深瀬に戻りたいと思えたか?」

思えたか・・・?

「どういう、こと?
あたしに、三ツ谷じゃなくて深瀬になれというの・・・?」

「そういう意味じゃない」

じゃあ、なんで?

「なんで、そんなこと聞くのっ」

あたしは、三ツ谷愛実であって、深瀬じゃない

「愛実。兄貴は深瀬に戻りたいなら、その手続きもできる。
そう言いたいんだよ」

戻りたいなら・・・?

「戻りたくない。確かに異母姉妹だって言われた
妹たちは可愛かった。でも、深瀬に帰りたいかって聞かれたら
あたしは、帰りたくない」


「そうか。わかった」

翔哉の肩を濡らすくらい泣いていたのだろう

「愛実。少し寝てろ」

「でも」

「大丈夫。帰るのは、いつもの寮だ。
三ツ谷の実家でも、俺のマンションでもない」

「うん」

翔哉の言葉は、安心できる
もう、半年も一緒に居るからなのだろうか?

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