私とあなたのラブシークレット
そう思っていたのは俺だけだった
「何を勝手なことを言っている」
「あなたには関係ないでしょう?
私の話も聞かないような人に、言う必要もないですもの」
「なんだと」
「あの優しさは、私をここに入れておくための作戦!?
だったら、成功ね。
でも、私は、もう籠の鳥はごめんだわ」
お母さんは、そんなことを思っていたの?
「私は、伊蕗にも京介にも自由にノビノビと生活をしてほしい。
だけどあなたは?違うでしょう。
跡取りとして。恥じることのないように、それだけしか
今のあなたの頭にはないでしょう?」
「ちっ」
そう言うと、いつものカードを持ってきた親父
「何よ?」
「養女を迎えてやってもいい。ただし
何があっても私は責任を負わん」
そう言ったものの、親父の口角が少しだけ上がった気がする
「その必要はないです。
私にも”自分名義”のものがありますので」
お袋も、これをわかっていたのか?