私とあなたのラブシークレット
1週間の学校行事が終わり
家に帰ると、家全体が重々しい空気に包まれていた
「どうした?」
「伊蕗。愛実が・・・」
愛実!?
「愛実に何かあったのか?」
「それが、4日前から部屋から出てこないのよ」
部屋から・・・出てこない・・・?
「ごはんも、食べなくて・・・
今、部屋の前に来た物の何にも反応してくれなくて」
「そうなんだ」
愛実の部屋のドアをノックしてみる
少し時間が空いて
ガチャとドアの開く音がしたのを確認した
「だぁれ?」
「愛実。俺だよ?伊蕗だ。
愛実の兄貴だよ」
そう、言った瞬間に震えだした愛実
「愛実!?」
「い、嫌。男の人なんか、嫌い。大っ嫌い!」
部屋のドアを閉めようと必死な愛実と
足でドアが閉まらないようにしている俺
「愛実。落ち着け。な?
誰にも言わない。お袋にも誰にも
だから、俺には聞かせてくれよ」
「ない」
「え?」
「話すことなんてないもん!」
そう言うと俺を押し出して部屋のドアを閉められてしまった