私とあなたのラブシークレット
翔哉side
高校を出たら、親父の下で働きながら
大学に行くことになった俺は
今から、親父のところで働くことになった。
「あんな、寂しそうな顔をするなんてな」
泣きそうな顔をしている愛実の表情(かお)が
俺の頭から離れない。
どうすれば良かった?
寮にいても、きっと愛実は、俺が会社に行けば
寂しい思いをすることに変わりはないはずなのに
「翔哉」
「親・・・社長」
やべ。
親父って言っちまうところだった
「いや。まだ、社長じゃなくていい。
お前が俺を社長と呼ぶときは、大学に入学してからだ」
「でも」
「まだ、お前は高校生だ。
ここで、勉強するのも少し早いくらいだ」
確かに早いのかもしれない。
でも、少しでも早く身につけたい
「それとも、頭を悩ませているのは
別の問題か?」
さすがは、親父だな
「翔哉。三ツ谷家のお嬢様と婚約したそうじゃないか」
「あぁ。たった1度会っただけなのにな」
「1度?」