私とあなたのラブシークレット

そのうち、俺がこの学園を出て、寮も出ても
愛実を俺の生活に合わせるわけにもいかねぇし

その時、愛実はどうなる・・・?
俺のシャツを握った状態で寝ているような状態の
こいつをここにおいて俺は出て行けばいいのか?

「しょ、やいかな・・・・いで」

くそっ
如何したら良い
こんな状態のこいつを置いて
俺は、出て行こうとしているのか・・・?

「くそっ」

ん?
「泣いたのか?」

たった1日離れただけで、泣くほどだったのか・・・?


RRRR
「なんだ」

「俺だ。俺」

「京介」

「当たり。愛実は見つけられたか?」

「あぁ。なんで、会長室なんだよ」

「あ?決まってるだろ?愛実の為だ」

愛実のため・・・?

「まぁ、あの時の嫌な思いもあるかもしれねぇけどな。
だけどな?愛実は、それよりも
お前と、離れてる方が、不安なんだよ」

俺と離れる方が不安・・・か

「なぁ、愛実は、泣いたのか?」

「あぁ。泣いた。お前がマンションに戻った
あの日の夜だ」

!?
なら、引き返して来ればよかっただろう・・・?

「だけどな。運転手は泣いてる愛実を
引き返さないで、兄貴に連絡してくれたんだ。
情緒不安定になってるんぢょ」

情緒不安定・・・か

「翔哉。俺はな?
俺たちが卒業したら、愛実はお前と一緒に居させてやりたいんだ」

俺と一緒に住ませると言うことなのか?

「ここだけの話だ。愛実には言うなよ?」

何だよ?
< 166 / 185 >

この作品をシェア

pagetop