私とあなたのラブシークレット
京にぃはそれだけ言うと
私を抱きかかえたまま、スマホを
私に渡してきた
「??」
「兄貴」
「伊蕗にぃ?」
「あぁ。迎えに来てもらえ。
どうせ、愛実のことだったら、すっ飛んでくるから」
そんなこと、ないと思うんだけど・・・
「”はい”」
「お、お兄ちゃん」
「愛実か?京介のスマホからなんて、珍しいな。
何かあったのか?」
すっと、取り上げた京にぃ
「やっぱ、愛実には。甘いな。兄貴。
愛実の迎えに来てほしい」
「”いいだろう。理事長室に通しておけ”」
「了解」
電話を切った、京にぃが向かったのは
「理事長室?」
「そ。兄貴の指定場所」
伊蕗にぃの指定場所って・・・
「愛実。お前は、自分の進みたい道に進むといい。
今は、それがわからなくても、いつか、見えてくるから」
「うん」
「俺や、兄貴みたく、高校を卒業で
すぐに結婚なんて、考えなくてもいいから」
え?
京にぃ、卒業したら、結婚、しちゃうの?
で、でも
「伊蕗にぃは、卒業してから
「すぐではねぇな」」
「兄貴」
「伊蕗にぃ」
ほらな。といったような顔で私を見る京にぃ
「なんで、俺の迎えが必要なんだ」
「翔哉を試すためなのと
愛実の荷物があれだけのはずねぇだけど」
「あー。俺が全部、新調させたからな」