私とあなたのラブシークレット

「翔哉しかいないとは」

「そのままの意味です。
愛実と俺は、一回りも違います。
愛実を翔哉と婚約させたのは、
あの時の言葉を有言実行させたまでです」

あの時の言葉?

「伊蕗さん。まさか、昔パーティーで俺が言った事を」

「当然だろう?
今よりも人見知りが激しかった愛実が
唯一人見知りもしないで、一緒に居た男だろう。
あの時、俺と親父に言ったあの言葉。
今も変わらねぇだろ」

「はい。それは、これからも変わることはないです」

どういう事・・・?

「なら、いい。
俺たちも、安心して任せられる。
だけどな。執事やメイドが、愛実に何かしてみろ。
三ツ谷の力をどれだけ使ってでも、お前たちを引き離すぞ」

「肝に銘じておきます」

「では、俺と愛実はこれで」

??

「愛実は三ツ谷の家に連れて帰る。
今ぐらい、親子の時間を過ごしておけ」

どういう事・・・?

「来週の学園が始まるまでにはちゃんと戻ってこい」

「え?」

「俺が外泊を許可しておこう」

伊蕗にぃ!?

どうしよう。あたし
きっとまた
寝られ

「なら、俺も三ツ谷の家に行きます」

「何?」

「愛実が1人で寝られないというのなら
俺がいられる間は愛実と一緒に」

「ダメだ」

伊蕗にぃ・・・
でも、翔哉の言っていることは事実だもん。
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