私とあなたのラブシークレット

「翔哉・・・」

あたし、この家、怖い
そう思っているのに、気づいてもらえない。

三ツ谷の家も、この家もみんな恐怖の対象でしかない

「どうした?」

「寮に帰りたい」

そう言うと帰ろうとしていた伊蕗にぃの耳には聞こえていたようで

「なら俺と一緒に帰るか」

え?
伊蕗にぃの方を見ると、帰り支度を終えたようで
後は、あたしの判断次第というところだろう
翔哉の方を見ると、あたしの方を見てくれていて

「伊蕗にぃ・・・寝られなかったら一緒に寝てもいい?」

「当り前だろう?」

「お義父さん。急にお邪魔してすみませんでした。
お邪魔いたします」

「帰るのかい?」

お義父さんはそういうも、早く帰ってくれと目が物語っている

「はい。兄と一緒に帰ろうと思います」

「そうか。また来なさい。今度は翔哉と2人で
妻が帰ってきたら、知らせよう」

「ありがとうございます」

席を立って荷物を持って伊蕗にぃのそばに行くと
何とも言えない表情をしている翔哉の姿

「では、失礼いたします。篠田さん」

「あぁ。検討させてもらうよ」

「はい」
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