私とあなたのラブシークレット
理事長室に来たあたしと伊蕗にぃ
「伊蕗。なんでお前がここにいる」
「爺さんからの命令」
「親父の?」
「”自分の娘を守れない男には、学園は任せられない”ってことだ」
「何?」
??
お父さんと、伊蕗にぃの会話がよくわからない
「では、こう言いましょう。
愛実を最近見ている不審な男がいることは」
「そんなのは知らん」
!?
「それでよく、理事長が務まりますね。
卒業してだいぶたつ俺のが分かっている。
不審な男は、愛実の実父です」
「!?」
あのへんな人が、あたしのお父さん・・・?
「どういうことかわかりますか?」
「さぁな」
「そうですか」
「い、伊蕗にぃ。ここにいたくない」
「大丈夫だ。寮も、もう新しく出来上がっている」
「新しく?どういう事だ。伊蕗」
え?お父さんに言っていないの?
「愛実と翔哉の寮は、荒らされていたんですよ。
セキュリティもちゃんとしていない、あの寮の中に
愛実を入れて、愛実を危険な目に合わせた。
昔の愛実に戻っていなかっただけ、良かったでしょう」
昔のあたし・・・か
「どうでもいい」
「では、あなたが嫌われてもいいのなら、そう言っていればいい。
俺も京介も、あの時の愛実はもう、見たくない。」