私とあなたのラブシークレット

「会長室に連れて行ってくれた日、
あたしを会長室に入れたまま副会長を抱いていたでしょう」

「は?」

「翔哉さんも、上半身裸で、副会長も制服が乱れてて」

「へー。それを見て妬いたわけだ」

「ち、ちが」

「ふーん。じゃあ、俺が他の女抱いても文句はねぇよな」

うっ

「俺も、婚約破棄してるしな」

チラッと見てくる翔哉さんと
泣きそうなのを堪えるのに、下を向いていて
翔哉さんがどんな表情をしているのかわからないけど

「嘘に決まってるだろ?」

「え?」

「泣きそうな女、ほっとくほど馬鹿でもねぇし。
あれは、俺が悪かった。でも、安心していい。
アイツとは何でもない」

ポロポロと泣くあたしを見て

「悪い。お前を泣かせるつもりはなかった」

「ひっく」

「お前に泣かれると堪える。
他の男の前で泣くなよ?」

他の男ってなに?

「言ったろ?俺はお前が好きだって。
だから、お前も俺を早く好きになれよ」

堂々とした告白に涙が引っ込んで
顔が赤くなるのが分かった
< 70 / 185 >

この作品をシェア

pagetop