私とあなたのラブシークレット

「愛実。親父さんに会った後
どっか行くか。2人で」

「いいの?」

「あぁ。考えておけよ」

そう言って、教室まで送り届けてくれた翔哉さん

「おい、篠田先輩と婚約破棄したって聞いてたのに」
「あの2人、一緒って」
「嘘だろ!?」
「俺、三ツ谷さんの婚約者になりたかったのによ」
「バーカ。お前が選ばれるかよ」

そんなことを言っている男子たちの声なんて聞こえないくらい
今のあたしは、幸せなんだ

「愛実」

「芽実」

教室にまで来てくれた芽実と一緒に
空き教室で話すことに

「それ、篠田先輩から?」

「うん。翔哉さんがね?あたしを本当に好きだって
そう言ってくれたの。こんなドキドキするのは
もうきっと、翔哉さんだけなの」

「そう。愛実も、恋する乙女かぁ」

恋する、乙女・・・?

「でも、愛実が幸せなら、何も言わないわ。
その指輪が、その証明なんでしょう?」

「うん」

「あまりため込まないで、篠田先輩に言いなさいよ?」

「うん」

チャイムが鳴って、教室に戻れば
クラス中の的で

「三ツ谷さん、薬指にはめていると言うことは」

「正式に婚約したんだ」

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