爽やか王子の裏側は
園川side
大翔とは同じ中学で、同じ陸上部で
唯一無二の親友だった
中学からの知り合いだったけど、びっくりするくらい仲良くなって
気がついたら隣にはいつも大翔がいた
陸上では同じ短距離種目のいいライバルだった
俺が勝つこともあれば、大翔が勝つこともある
大会ではリレーの時、一番手だった俺があいつにバトンを繋いだんだ
楽しかった
純粋に、大翔と競い合いながらお互いを高める時間が好きだった
練習がキツいって思うこともあったけど、大翔がいたからちゃんと出来たんだ
…
大翔がいたから…
ある日、練習でハードル走の測定をした時だったかな
その日はいつもより大翔の調子が悪かった
トレーニングもテンポが悪かったし、何より表情がなかった
そんな中、ハードル走が始まって最初は普通に飛んでたんだけど
一番最後のハードルを飛び越える時
大翔の歩幅が狂った
「大翔!!」
俺が声をかけた時はもう後ろの足がハードルに引っかかってた
…
転ぶ事はよくある
でも問題はそこじゃなかった
転んだら手をつけばいい
手をついて体を守れば多少の怪我はしない
だけど
あいつは手をつかなかった
むしろ手を守るようにして倒れた
右半身を強く強打した
大翔とは同じ中学で、同じ陸上部で
唯一無二の親友だった
中学からの知り合いだったけど、びっくりするくらい仲良くなって
気がついたら隣にはいつも大翔がいた
陸上では同じ短距離種目のいいライバルだった
俺が勝つこともあれば、大翔が勝つこともある
大会ではリレーの時、一番手だった俺があいつにバトンを繋いだんだ
楽しかった
純粋に、大翔と競い合いながらお互いを高める時間が好きだった
練習がキツいって思うこともあったけど、大翔がいたからちゃんと出来たんだ
…
大翔がいたから…
ある日、練習でハードル走の測定をした時だったかな
その日はいつもより大翔の調子が悪かった
トレーニングもテンポが悪かったし、何より表情がなかった
そんな中、ハードル走が始まって最初は普通に飛んでたんだけど
一番最後のハードルを飛び越える時
大翔の歩幅が狂った
「大翔!!」
俺が声をかけた時はもう後ろの足がハードルに引っかかってた
…
転ぶ事はよくある
でも問題はそこじゃなかった
転んだら手をつけばいい
手をついて体を守れば多少の怪我はしない
だけど
あいつは手をつかなかった
むしろ手を守るようにして倒れた
右半身を強く強打した