爽やか王子の裏側は



鞄を担いで立ち上がった


うわ、俺より背高いじゃん


最悪


「大翔」


「ん?」


「話してくれてありがとな」


「…こちらこそ」


西村がいなかったら…


きっとこんなことにはならなかっただろうな


あいつは本当に偉大だよ


ん?


何を思ったのか大翔はドアの前で足を止めて俺を見ていた


「何?」


「真一ってさ、西村華乃と付き合ってんの?」


!!

は、はぁ?


「付き合ってねぇよ」


「…ふーん」


なんだよ急に

口角を上げてにっと笑った


「…よかった」


…は?


「じゃあね」



なんだよ…



よかったって



……



よかった?


じゃ、俺が西村と付き合ってたら良くなかったってこと?





まただ



…変な気分

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