爽やか王子の裏側は
いつもの優すぃ声が耳にぶっ刺さる
「ぬ、なにか…」
「今の見た?」
……
……
▶︎園川真一が現れた。どうする?
▷逃げる
闘う
誤魔化す
豚家畜
……
こ、ここは冷静に。
▶︎ごまかして逃げる
「いえ、何も。なにも聞いていません。豚家畜ってただの豚じゃんなんて思ってません。それでは」
グッ
私の腕にかかる圧は消えるどころかさらに強くなった
「西村さん…ちょっといい?」
私は死ぬのかもしれない
TheEND
グッ!
わっ!
強く引っ張られて私の体は反転した
いつもの爽やかな笑顔…よりちょっとなんか影のある笑顔を貼り付けた園川くんと目が合う
「…そ、園川く…」
「存在も認識されてるかわからない陰キャラの西村さんと、君よりはみんなに慕われてて外面のいい俺とだったら、みんなはどっちを信じると思う?」
え、私かな?
とは言えず
この選択肢はどう考えても園川くんである
まあ大事なのは答えではなく…おそらくこれは脅迫
「俺のこと…誰かに話したとしても多分信じてもらえないよ?それどころか君の株が下がるんじゃないかな?ねぇ、俺の言ってること間違ってる?」
え、めっちゃ喋る
いや間違ってないしむしろど正論だけど
「西村さんはどうするべきか分かるよね?」
墓場まで持ってけってことかな
それとも今から墓場まで連れてってやるよってことかな
「い、いわなきゃいいんですよね…ほ、他の人とかに」
「そういうこと。話がわかるね」
にっこりと効果音のつきそうな綺麗な笑みを見せる上級愛想笑い