爽やか王子の裏側は



翌日、シクラメンに水をあげているとドタドタと騒がしくクラスメイトが教室に入ってきた


「おい聞いたぞ!園川!」


ん?


教室に入ってきたばかりの園川くんの名前に思わず反応してしまった


ぽけっとしている園川くん


「何が?」


「何がじゃねぇよ!女子たちが嘆いてたんだよ!お前ハチマキ渡す女子いるんだって?」


ざわっと騒がしくなる教室


「え、何?どういうこと?」

「渡す女子がいるって…」

「嘘でしょ!?」

「まじだって!しかも自分からお願いしたらしいじゃん!」


ええー!と歓声が上がる


嘆く女の子とニヤニヤする男子


ピクピクと頬を動かして無理やり笑っている園川くん


「そこら中で噂になってんぞ!」


高校生の噂力なめたらあかんで


「え、どういうこと?彼女?好きな人?」

「ねえ誰?教えてよー」

「ショックなんだけどぉ」


園川くんの周りはあっという間に人だかり


「なんでもないよ」


園川くんが王子スマイルで受け流そうとするが当然うまくはいかない


ピクピクしてるよ口の横らへん


大丈夫かあの人

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