爽やか王子の裏側は



「えと資料室は…」

「資料室なら逆方向だよ?」


え"


「園川くん」

「ていうか誰も西村のこと呼んでないから大丈夫だよ」





はい?


「えぇー謎に宇野くんに申し訳ないことを」

「いいよ別に」


いいの!?


「宇野とはハチマキ交換しなくていいよ」


さっきまでの爽やか笑顔が消え去り、少し鋭い視線でめんどくさそうに呟く

こ、こいつ

ギャップとかのレベルじゃなくてただの裏表じゃねぇかい


「な、なんで」

「なんでも」


えー

私はたまに君がわからないよ

まあどっちにしろ交換するつもりはなかったんだけどね


「大翔も」



「あいつとも交換しなくていい」


ああ…なんかそんなようなこと言われてたな私


いいのかな


何故園川くんの許可なのかはわからないけど


何にせよ私のハチマキは園川くんの元に行く予定なので大丈夫です


「わかった」


「ん」


ん、て『ん』て


可愛いなおい


「じゃあ」


満足そうに帰って行った園川くん


…私は一体何のために呼び出された設定だったのか

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