爽やか王子の裏側は



実はこの日のためにピアノが使えなかった数日間走る練習をしてきた私


最初の方は筋肉痛もすごかったけど今日は絶好調


バスケ部自体の筋肉がおどるぜぇ


最初に男子軍の障害物競走があり、その次が女子


ハードルみたいなのを飛び越えて

二重飛び10回

パルクールっぽい飛び箱みたいなのが散乱してるところを通って

最後はバスケットボールをドリブルしながらゴール


なるほどなるほど


ハードルは多分飛べる

縄跳びは小さい頃からゲームとかがなかったから家の外でしょっちゅうやっていた
二重跳びなんか楽勝

パルクールはよくわからないけどなんか飛んだりくぐったりすればいいんでしょ

最後は得意中の得意


なんで考察しているうちに自分の番が近づいてくる


「はるみん!頑張れー!」

「はるみーん!」


ギャラリーがうるさいな

意外に横山くんの足が速いことにびっくり


淡々と進んでいき、女子軍にも入った


うわあ変に緊張するな


「えーまじ無理なんだけど」

「ゆっくり走ろうね!」


同じレーンの女の子2人がわちゃわちゃやっている


一緒に走るとか頭沸いてんのか競争だぞ

とは口に出さず


「えーでもビリはないかな」

「なんでなんで」

「だってさ…」


おもむろに私を見てクスクス笑っている


なんだ、私よりは速いってか

まあ有名な地味子ですし?

運動できるようには見えないかもだけど?



とりあえずこの女2人は絶対負かす




火がつきました西村。



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