爽やか王子の裏側は



「あ、西村さんは何作ってるの?」


横山くんが小さい声で聞いた


んー


「か、カツ丼」


「カツ丼?」


「うん鶏肉で…ちなみに日菜ちゃんは魚で牛丼」


「魚で牛丼…」


女子力よ女子力…


流石におかしいよね…


「く…」


く?


「クハハハハッ!アハハハハハッ!」


え?


「鶏肉でカツはまだ…ハハッでも、魚で…フフッ牛丼って、、ハハハハハッ」


横山くんは生クリームのついた手の甲で口元を覆いながらくしゃっとした笑顔を見せる


「…フフッだよね…なんか受け止めてたけど…フフフおかしいよね」


なんだかつられて私も笑顔をこぼし肩を揺らす


クラスが少ししんとしているけどお構いなしに2人で爆笑する


まあ、普段静かな私たちがこんな声をあげて笑ってるなんて珍しいからなぁ


クラスメイトの視線を感じながらも止まらない笑い


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