爽やか王子の裏側は



「ふふ、ふぅー…面白いね2人とも」


「変わってるのは日菜ちゃんだけだよ」


その言葉に再び笑いをこぼした横山くんは誰かさんより全然爽やかなスマイルだった


「どーしたの?」


「いやー魚で牛丼を…えぇ!?」


私と横山くんの間に顔を入れたのは


「そ、園川くん!?」


「横山くんと西村サンがあんまりにも楽しそうだったらからつい来ちゃった」


サンを強調しやがったぞこいつ


作り笑顔を私に向けて少し目を開いた園川くん



はいはいわかってますよ


陰キャラとして接しますよ



「何作ってるの?」


「か、カツ丼とか…」


「へぇ…ん?そのショートケーキ誰がつくっの?」


園川くんの目が捉えたのは横山くんの美しいショートケーキ


「あ、ぼ、僕です」


「ええーすごいうまいね!めっちゃ美味しそうだよ」


なぜか大きめの声でそういった園川くん


すると


「ショートケーキ?」

「横山?」

「まじ?」



女の子たちがわらわらと近寄ってくる


あ…こいつ



「うわー!すごい!美味しそう!」

「え!めっちゃ可愛い!」


一瞬で園川くんの班あたりにいた女子たちがこっちに寄ってくる


園川のやろう!絶対横山くんに女子どもを押し付けやがったな!!


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