年上同期の独占愛~ずっと側に
「そうですか。何かあれば言ってください。お休みも事前に言ってくれれば全然OKだし」

「ありがとうございます!」

異動して1カ月。初めて私のプライべートの話をした気がするが、思っていた以上に話しやすい人だ。人のプライベートなど、まったく興味のない人かと思いた。

今週も結局残業の毎日だった。亮も私も忙しくてデートする時間がなくても、仕事の終わる時間をできるだけ合わせて一緒に帰るようにしている。といっても、ほとんどが亮が私に合わせてくれているのだが、仕事の延長での飲み会の時だって、できる限りだけ抜けてきてくれたりしてくれる。
私の今の職場は、仕事のキリが悪く、終了時間が中々読めないことから、亮を待たせている時間が多くなって気がする。亮は仕事しながら待ってるから気にするな、と言ってくれるものの、やはり申し訳ない。

早く一緒に住めればな、と思う。家の建て直しの話が持ち上がってしまっているだけに、今すぐに一緒に住むのは難しい。

無事に契約も住んで、仮住まいへの引越しの日取りも決まった。亮や亮のご両親も手伝いにきてくれるとのこと。亮は仕事からベンダさんからの受注により機材を搬入することもあるので、力仕事が得意だ。学生のころからスポーツをやっていて元々体力もある。荷造りなど細々した作業も多く、この1カ月くらい週末はずっと片付けだ。

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