年上同期の独占愛~ずっと側に
そう答えると、林君が再びキスをしてくる。さっきの触れるだけのキスとは違い、深くてねっとりとしたキスだ。

普段に優しい物腰の林君とあまりにギャップがあるため、体がビクッと反応して無意識に距離を取ろうとしたことに林君がすぐ気付き、私の腰を掴み自分に引き寄せる。ガッチリ体を固定されて二人の間に隙間が1㎜もないんじゃないかと思えるほどに密着して、耳元で、萌々ちゃん可愛い、大好き、とずっと囁いてくれる。

林君の唇が耳元から首筋へ降りてきて、指と唇と絶え間なく刺激を与えられる。しかし、かなり久しぶりのせいか繋がるときは想像以上に痛くて林君にしがみついて耐えるのが精いっぱいだった。

それに気づいた林君が、労わるような優しい動きに変えてくれて、最後はかなり激しくされたが、そのころにはすっかり私の体も馴染み、絶え間なく与えられる刺激に何度も意識が飛びそうになり、すっかり力が抜けてしまった。
普段の林君からは想像できない、野獣のような激しさだった。男らしくて恰好よかった。

とても気恥ずかしくて、朝食の前には起きだしてもう一度温泉に行こうと思い支度をしていると、林君がムクっと起き上がった。

「温泉行くの?」

「うん。ちょっと行ってくるね。」

「待って。俺も行く。」

そういうと、素早く身支度を整えてタオルを持って立ち上がる。

「行こうか。」

手をつないで廊下にに出ると、林君がおでこにチュッと口づけてきた。

「昨日、結構無理させちゃったよね。体大丈夫?」

うっ。顔合わせるのが恥ずかしくて逃げ出したのに・・・その話題か・・。顔が真っ赤になる。

「・・・大丈夫。」

「萌々ちゃん、昨夜はもうぐったりしちゃってたからさ、朝起きたらもう一回イチャイチャしたいなーって思ってたのに、逃げられた。」

ははっ、と笑いながら、でも一緒に朝風呂いけるからいいか、と私の顔をチラっと見て笑った。

はあー。今までもとっても優しかったけど、昨日は特に優しかった。
ずっと同期から踏み出せなかったけど、恋人になったばかりでかなり気恥ずかしいけど、幸せだな、と思いながら手をつないでお風呂まで歩いた。

楽しかった週末もあっという間に終わり、家の側まで送ってもらい、またね、といって林君と別れる。とても楽しかった。林君と恋人同士になれてとても幸せだと思えた。いつもいつも優しい林君が大好きだ。

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