年上同期の独占愛~ずっと側に
コンビニで水や替えの下着などを買って戻り、寝室を除くと弘美はよく寝ている。起こすのはかわいそうだが、かなり飲んだのでトイレに行かせたいし、水も飲ませたい。

弘美に声をかけて体を支えて起こすと、朦朧としながらもトイレに歩いて行き、水もちゃんと飲んだ。ストッキングを脱ぎ、下だけスウェットを自分で履いたが、そこまでで限界だったのかまたベッドに横たわり寝てしまった。

メイク落としとコットンを洗面所から持ってきて、寝てしまった弘美の顔をふき取る。お湯でタオルを絞り軽くふき取り、同じく洗面所にあった化粧水と乳液を軽く塗っておいた。普段はもう少し時間をかけてスキンケアしているのだろうが、今日のところは仕方ない。

私も洗面所を借りてメイクを落とし、ソファで寝かせてもらうことにした。
また神田先輩にお世話になってしまった。なかなかしつこかった男性たちを持て余していたため、あのタイミングでの登場は本当に助かった。取り急ぎ無事に家についたとさっきメールはしたが、今度お礼を言っておこう。

翌朝、弘美より先に目が覚めた私は、昨夜行ったコンビニで買ったスープを温めて、カット野菜を洗いお皿にだして、パンをいくつか出す。そろそろ弘美に声をかけようかと思っていると弘美が起きてきた。

「弘美、おはよー。体調は?少しは食べられそう?」

「平気です。結構すっきりしてます。
萌々香さん、色々ありがとうございます。メイクまで落としてくれたんですね。」

「結構飲んだよね。いつも私に合わせてくれてたからほとんど飲まなかったじゃん。やっぱり強いんだね。酔っぱらところも初めて見た。」

「ご迷惑おかけして・・。すみません。」

「全然いいんだけど・・。前に弘美が私に一人で飲みに行くなって言ってた意味がわかったよ。弘美もだよ。あんなの一人でやられたら心配でたまんない。」

「はい、気を付けます。
昨日は萌々香さんが話聞いてくれたし、つい安心して飲みすぎました。」

それでも羽目を外したい時もあるだろうし、私が神田先輩に縋ってしまったように、誰でもいいから側にいてほしいの思う日があるかもしれない。しかし自分を大事にしてほしいと思うから、つい口うるさく言ってしまう。

言いながら、林君と別れてからの自分の行動を振り返る。
この前だっていくら亮と林君の結婚にショックを受けたとは言え、もう自分とは関係ないことだ。勝手に傷ついて勝手に荒れて・・・、私も人のこと言えないな・・と反省した。

< 153 / 228 >

この作品をシェア

pagetop