年上同期の独占愛~ずっと側に
ほとんど待つことなく着替えを持ってリビングに来た。怠いのには変わりないだろうが、熱に体が慣れてきたのか割としっかり歩いてきた。
ソファにどかっと座り、はあー、とため息をつくと、また目を閉じて横になってしまった。
冷凍庫からカップアイスを出してきて、体を起こし口元に持っていくと少しずつ食べてくれる。1/3ほど食べたところで首を横に振ったため、解熱剤を飲ませる。
「歯磨きできますか?トイレ行って寝室で寝てください」
頷いて洗面所に歩いて行ったので、アイスを片付けてペットボトルの水を出して寝室に行く。歯磨きを終えた先輩もベッドにゴロンと横になったのでタオルケットをかけてあげる。
「まだしばらくは起きてますけど、寝ちゃってても何かあったらすぐに起こしてください。」
「お前、本当にいてくれるの?風呂とか入りたいだろう。」
「今日は洗面所借りれれば大丈夫です。明日の朝、お借りしますね。」
「マジで悪いな。」
「いえ、全然。恩返しです。」
ふふ。と笑って私が言うと、何が?と顔が聞いていたが、もう寝ましょうね、といって電気を消した。
先輩の役に立ててうれしかった。
研修で教育係としてであった神田先輩は、出版会社のエリートで、知識が豊富でどの業界にも精通していて異彩を放っていた。さすが教育係に抜擢されるだけあり面倒見も良かった。皆の憧れの的だった。
その憧れていた先輩にBarで再会して、しかも名前も顔も覚えていてもらったことに舞い上がってしまった。それに酔っ払いに絡まれていたところを助けてくれて、まるで熱に浮かされているような感じだった。
気を付けていたのに、亮と林君の結婚で取り乱し酔ってしまい、忘れたくて縋った私を拾ってくれたのも神田さんだった。
本当に救われた気がした。あの日は、神田さんと一緒に過ごした時間の間、二人の元カレのことは一度も思い出さなかった。
そして、弘美の失恋や色々なことが重なったのもあり、あの日から少しずつ切り替えられている気がする。
神田先輩は素敵すぎて私には勿体ないほど、雲の上のような人だ。尊敬もしているし今も憧れている。
しかし恋愛感情に発展することはないと思っている。恐らく神田さんも同じだろう。酔った後輩を一人にすることもできず、縋る私を慰めてくれた優しい先輩だ。
ソファにどかっと座り、はあー、とため息をつくと、また目を閉じて横になってしまった。
冷凍庫からカップアイスを出してきて、体を起こし口元に持っていくと少しずつ食べてくれる。1/3ほど食べたところで首を横に振ったため、解熱剤を飲ませる。
「歯磨きできますか?トイレ行って寝室で寝てください」
頷いて洗面所に歩いて行ったので、アイスを片付けてペットボトルの水を出して寝室に行く。歯磨きを終えた先輩もベッドにゴロンと横になったのでタオルケットをかけてあげる。
「まだしばらくは起きてますけど、寝ちゃってても何かあったらすぐに起こしてください。」
「お前、本当にいてくれるの?風呂とか入りたいだろう。」
「今日は洗面所借りれれば大丈夫です。明日の朝、お借りしますね。」
「マジで悪いな。」
「いえ、全然。恩返しです。」
ふふ。と笑って私が言うと、何が?と顔が聞いていたが、もう寝ましょうね、といって電気を消した。
先輩の役に立ててうれしかった。
研修で教育係としてであった神田先輩は、出版会社のエリートで、知識が豊富でどの業界にも精通していて異彩を放っていた。さすが教育係に抜擢されるだけあり面倒見も良かった。皆の憧れの的だった。
その憧れていた先輩にBarで再会して、しかも名前も顔も覚えていてもらったことに舞い上がってしまった。それに酔っ払いに絡まれていたところを助けてくれて、まるで熱に浮かされているような感じだった。
気を付けていたのに、亮と林君の結婚で取り乱し酔ってしまい、忘れたくて縋った私を拾ってくれたのも神田さんだった。
本当に救われた気がした。あの日は、神田さんと一緒に過ごした時間の間、二人の元カレのことは一度も思い出さなかった。
そして、弘美の失恋や色々なことが重なったのもあり、あの日から少しずつ切り替えられている気がする。
神田先輩は素敵すぎて私には勿体ないほど、雲の上のような人だ。尊敬もしているし今も憧れている。
しかし恋愛感情に発展することはないと思っている。恐らく神田さんも同じだろう。酔った後輩を一人にすることもできず、縋る私を慰めてくれた優しい先輩だ。