年上同期の独占愛~ずっと側に
今日一日は熱をできるだけ下げる努力をして、病院には月曜日行くしかないか・・・。また39度台に上がるようであれば、タクシーで救急にかかろう、と決めた。

キッチンでコーヒーを入れていると、先輩が起きてきた。

「どうですか?ついさっき熱測ったらまだ少し高かったんですけど・・」

「昨日にくらべたら楽な気はするけど」

「ん~、もう少し熱が下がらないことには安心できませんね。」

先ほど考えた病院は明日に、ただし39度を越えたら有無を言わさず病院だと伝えると、わかったけど、多分大丈夫だ、と返ってきた。

「シャワー浴びたい。」

「せめて夜まで我慢してください。シーツの替えありますか?洗濯したいんですけど。今着ている服も。」

「ああ。クローゼットに確か新しいシーツある。」

新しいのか・・・。できれば一回は洗濯したもののほうがよかったが、仕方がない。先輩が起きてるうちにベッドのシーツを変えてくる。
昨日洗ってしまったパジャマはまだ乾かないので、着替えを探したのだが、もしかしたら外着かな?というものしかなく、仕方がないのでトレーナーを一つと下着だけ持ってリビングに戻る。

「着替え、分からないからこれでいいですか?」

「ああ、何でもいい。ありがと。」

着替えを受け取ってバスルームへ行く先輩に向かった、シャワーはだめですよ、声をかけると、おう、と返事が返ってきた。

戻ってきた先輩が果物なら食べられそうだというので、昨日買ってきた桃の缶詰しかないけど・・・と出していると、意外にも完食だった。
とりあえず、解熱剤無しで一回寝てみましょう、とベッドに追いやると、次に起きてきたのは午後一時過ぎだった。
熱を測ると37.5度だ。解熱剤なしでここまで下がれば大丈夫かな、とやっと少し安心できた。

眠っている間にスーパーに行き買い物は済ませてきたので、お昼と夕食の準備はバッチリできそうだ。
うどんを作ると、全部食べれたので、夕食はもうちょっと量を増やしたものを考えよう。

熱が下がって顔色もよくなり、どうしてもシャワーというが、熱がさがったら、と私も反対していたのだが、私も先ほど勝手に借りてすっきりしたばかりだったので、何となく自分だけ、と後ろめたくなったのもあり、できるだけ短時間で、と言って送り出した。

< 165 / 228 >

この作品をシェア

pagetop