年上同期の独占愛~ずっと側に
席に着くと、おすすめのランチコースを橋本さんが注文してくれた。前菜はどれも食べやすくあっさりとした味付けであっという間に食べてしまった。パスタとメインは橋本さんと私は別々のメニューにしたため、半分ずつとりわけて食べた。

「おいしい。結構ボリュームあるから当分お腹空かないかも。」

「まだ12時前だし、夕食19時頃にする?そのころにはお腹も落ち着くでしょ。」

「いいですけど・・・買い物そんなに時間かからないかもしれないですね。」

「そしたら映画見ない?」

「映画?」

「うん。この前映画好きだって言ってたでしょ。時間合うと思うから見ようよ。」

「はい。じゃあ、買い物しちゃいましょう。」
結局雑貨やさんで色々みたが決まらないので、ブランド物のペアのワイングラスにした。出産祝いはベビー服をいくつかみたが、生まれてからまた買いにこよう、ということにして結婚祝いだけ買い、いったん車に荷物を置いて映画を見た。

話題になった小説が映画化されたもので、この前二人でBarに飲みに行ったときに小説おもしろかったね、と話をした。映画が公開されたら見たいな、と密かに思っていたのだが、まさか橋本さんと観るとは思ってもいなかった。

映画が終わった後、夕食まで時間があるのでまたショッピングモールをプラプラした。

「何か欲しいものない?」

「ん~、可愛めの髪の毛結ぶシュシュとかほしいかな。あとは本屋さん行きたいです」

「じゃあ、あそこの雑貨行ってみよう。」

結構可愛めのお店だけど、橋本さん恥ずかしくないかな、と考えつつお店に入る。普段は髪の毛は下ろしたままのスタイルが多いが、食事の時は簡単に束ねるようにしているため、シュシュがいくつかほしかった。手に取って選んでると、少し離れた場所から橋本さんが手招きしていた。

「ネックレスとか普段しないの?」

「しますよ。あまり持ってないからあるやつを使いまわしてます。」

「どれか好きなの買ってあげるよ。今日のお礼。」

「え?いえ、大丈夫です。お昼もごちそうしてもらっちゃったし、十分です。」

「お昼は日ごろお世話になってるし、気にしないで。それともピアスのほうがいい?あ、穴あけてないか。」

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