年上同期の独占愛~ずっと側に
「夕食一緒に食べような。家で作ろうぜ」
「橋本さんお料理できるの?」
「できるってほどでもないけど。野崎さんは?」
「私もできるってほどじゃないけど、ほどほどには。」
確か調理器具はいくつかあったと思うから、食材と調味料を買えばいいのかな。食器もいくつかはあった気がする。
それはそうと、私は引越しの片付け要員のはずなのだが、一緒に買い物に行って、夕食作って一緒に食べるのは、やはり彼女である山元さんならわかるが、なんで私なんだろう。
少し前から感じてはいたのだが、もしかしたら上手くいっていないのか・・・喧嘩中?・・・しかし平日仕事してしている時は今までと変わらず一緒に行動している姿を見かけることも多いし、喧嘩しているようには見えない。触れないほうがいいのだろうか・・・。
夕食何にする?とあれやこれやと悩んだが、明日も食べられるようにカレーにしよう、ということになり、材料を選ぶ。
一言にカレーと言っても色々ある。家によって使うお肉から材料からまったく違う。橋本さんとお母さんが作るカレーはどんなの?と話をすると、牛のかたまり肉とニンジン、じゃがいもと・・・と似たり寄ったりだったが、私がひき肉とほうれん草のカレーが短時間で作れて意外に簡単だからいつものカレーに飽きた時は作るという話をしたら、それにしよう、ということになった。
何でも卒なくこなす橋本さんのイメージだったので、料理も私より上手なのではないかと思っていたら、意外にそうでもなく、これは?あれは?と聞いてくる。それが可愛くて指示しながらカレーとサラダを作っていたら、意外に楽しくなってきた。
あっという間にできて、さて食べよう、とテーブルをセットして、一緒に買ったワインを飲むのかと思い、グラスを用意しようとすると、俺いらない、と言われる。私は元々飲むつもりもなかったので、グラスをしまう。
観たいと思っていた映画をこの前テレビでやっていたから録画しておいた、という映画をカレーを食べながらみる。
映画も終わり、食器を洗ってから、そろそろ帰ろうかと支度を始めた。
「ねえ、少しだけワイン飲む?」
「ううん。もうそろそろ帰るし、ワイン飲んだら多分酔っちゃうからいらない。」
「泊まればいいじゃん。」
またそういうこと言う。泊まるわけなことくらいわかっているだろうに、単に揶揄われているだけなのだろうが、いちいち面倒くさい。
「じゃあ、今度亜都子と一緒に泊めてください。亜都子も奥様歴長いので、私よりもお料理上手ですよ。」
「何でだよ。尾崎が変に思うだろ。」
まあ、そうだろうな。今まで旦那さんである尾崎さん抜きで橋本さんと会うことは全くなかったと亜都子も言ってたっけ。
「じゃあ、帰りますね。今日はお手伝いに来たつもりだったのに、すっかりお世話になってしまってすみません。」
「楽しかったよ。また来て」
じゃあ、と玄関を出ようとすると、
「今日は送る。」だからワイン飲まなかったんだし、と言って車のキーを持ち出した。
「明日も朝早いのに、ごめんね」
「お互い様だろ。」
頭にポンと手をのせながら、ふっと笑い、私を見下ろしている顔を見て、改めて会社での橋本さんとは全然表情が違うなー、と思う。最初からこの顔をしてくれたらもっと早くから仲良くできたのに、と思い、ついそれを橋本さんに言ってしまう。
「マジか。そっか。」
苦笑いしながらそう言い、また私の頭をポンと撫でた。
「橋本さんお料理できるの?」
「できるってほどでもないけど。野崎さんは?」
「私もできるってほどじゃないけど、ほどほどには。」
確か調理器具はいくつかあったと思うから、食材と調味料を買えばいいのかな。食器もいくつかはあった気がする。
それはそうと、私は引越しの片付け要員のはずなのだが、一緒に買い物に行って、夕食作って一緒に食べるのは、やはり彼女である山元さんならわかるが、なんで私なんだろう。
少し前から感じてはいたのだが、もしかしたら上手くいっていないのか・・・喧嘩中?・・・しかし平日仕事してしている時は今までと変わらず一緒に行動している姿を見かけることも多いし、喧嘩しているようには見えない。触れないほうがいいのだろうか・・・。
夕食何にする?とあれやこれやと悩んだが、明日も食べられるようにカレーにしよう、ということになり、材料を選ぶ。
一言にカレーと言っても色々ある。家によって使うお肉から材料からまったく違う。橋本さんとお母さんが作るカレーはどんなの?と話をすると、牛のかたまり肉とニンジン、じゃがいもと・・・と似たり寄ったりだったが、私がひき肉とほうれん草のカレーが短時間で作れて意外に簡単だからいつものカレーに飽きた時は作るという話をしたら、それにしよう、ということになった。
何でも卒なくこなす橋本さんのイメージだったので、料理も私より上手なのではないかと思っていたら、意外にそうでもなく、これは?あれは?と聞いてくる。それが可愛くて指示しながらカレーとサラダを作っていたら、意外に楽しくなってきた。
あっという間にできて、さて食べよう、とテーブルをセットして、一緒に買ったワインを飲むのかと思い、グラスを用意しようとすると、俺いらない、と言われる。私は元々飲むつもりもなかったので、グラスをしまう。
観たいと思っていた映画をこの前テレビでやっていたから録画しておいた、という映画をカレーを食べながらみる。
映画も終わり、食器を洗ってから、そろそろ帰ろうかと支度を始めた。
「ねえ、少しだけワイン飲む?」
「ううん。もうそろそろ帰るし、ワイン飲んだら多分酔っちゃうからいらない。」
「泊まればいいじゃん。」
またそういうこと言う。泊まるわけなことくらいわかっているだろうに、単に揶揄われているだけなのだろうが、いちいち面倒くさい。
「じゃあ、今度亜都子と一緒に泊めてください。亜都子も奥様歴長いので、私よりもお料理上手ですよ。」
「何でだよ。尾崎が変に思うだろ。」
まあ、そうだろうな。今まで旦那さんである尾崎さん抜きで橋本さんと会うことは全くなかったと亜都子も言ってたっけ。
「じゃあ、帰りますね。今日はお手伝いに来たつもりだったのに、すっかりお世話になってしまってすみません。」
「楽しかったよ。また来て」
じゃあ、と玄関を出ようとすると、
「今日は送る。」だからワイン飲まなかったんだし、と言って車のキーを持ち出した。
「明日も朝早いのに、ごめんね」
「お互い様だろ。」
頭にポンと手をのせながら、ふっと笑い、私を見下ろしている顔を見て、改めて会社での橋本さんとは全然表情が違うなー、と思う。最初からこの顔をしてくれたらもっと早くから仲良くできたのに、と思い、ついそれを橋本さんに言ってしまう。
「マジか。そっか。」
苦笑いしながらそう言い、また私の頭をポンと撫でた。