年上同期の独占愛~ずっと側に
その後、ついつい先延ばしにして、結局林君には返事を書かずじまいになってしまった。怒っていると思われたかな。。びっくりはしたけど、今は林君がどういう気持ちで私に迫ったのかわからないだけに、怒ってはいない。だけど当たり障りのない返事をする気にもなれなかった。
今度飲み会があれば、参加する予定でいる。その時に少し話せたらいいかな、と思い、今は返事を送らないままにしてしまった。、

翌日の月曜日、お休みをいただいたお礼と大阪のお土産を、原さんたちに渡す。
USJに行ったことを話すと、意外にもたくさんの人が話に入ってきた。一度行ってみたいとか、どのアトラクションが楽しい、とか一通り盛り上がった。

尾崎さんと亜都子から預かったお土産を私に、橋本さんがいる開発部門のほうへ足を運ぶと、いつも無言で仕事しているメンバの皆様が、朝のミーティング終わりなのか、雑談をしていた。開発部門の方とは橋本さんのほかは部門長としか話をしたことがなかったため、会釈をしながら橋本さんに近づくと、周りにいた人たちがピタっと会話をやめてシーンとしてしまった。

「お話し中だったのに、申し訳ありません。これ、橋本さんに、尾崎さんと亜都子からと、これが私からお土産です。皆さんでどうぞ」

「尾崎から?なんだよアイツ。気が利くといくか、こんな事するヤツだったっけ。
野崎さんもお気遣いありがとう。遠慮なく皆でいただくね。」

そういうと、近くにいた女性に、これ配ってもらっていい?と私からのお土産を手渡していた。受け取った女性はにこっと笑い、私にも「ありがとうございます」とお礼を言ってくれた。この女性・・確か以前会議室まで橋本さんを呼びに来ていた女性だ。同じ開発部門の方だったんだ・・・ってことはかなり優秀なんだろうな、と思いながら私も挨拶を返す。

「じゃあ、私はこれで。」

「うん。わざわざありがとう。いつも打ち合わせばかりだから、今度ランチでも行けたらいいんだけど」

きっとお土産のお礼、と思ってくれているのだろう。

「じゃあ、そのうちよろしくお願いします。打ち合わせ終わりとかタイミングいい時に是非。原さんにも言っておきます」

周りにいた人たちにも、失礼します。と声をかけてから開発部門から離れた。

席に戻り、原さんに離席してたことをお詫びしつつ、先ほど橋本さんが言っていたランチの話をした。

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