年上同期の独占愛~ずっと側に
「林がずっと萌々ちゃんのこと好きだったのは知ってたから・・・それに、もしかしたら萌々ちゃんも林のこと良いと思ってるんじゃないかな、と思ってたんだけど、結局二人付き合わなくて。
林は離れてかもずっと萌々ちゃんのこと気にかけててさ、俺も色々聞かれてたんだ。
少し前に萌々ちゃんが彼氏と別れたって聞いて、今回大阪のあっちゃんのところに行くついでに林とも飲むって聞いててさ。だけど、あっちゃんもいるし、特に変なことはないと思ってたのに、林が萌々ちゃんにやらかして嫌われたって落ち込んでたから、お前何やってんだよ、ってからかっただけのつもりだったんだ。
俺らからしたら萌々ちゃんなんて、華奢で小さいし、ちょっと力入れればどうにでもできそうなのに、お前は何もできないヘタレなんだな、って貶したつもりだったんだ。
だ、だからって、林が力ずくで萌々ちゃんをどうこうすればいい、とか、そういう意味でもなくてさ!」
「・・・・・」
「本当にごめん。」
焦って勢いよく言い訳を並べたてたと思ったら、急に項垂れて謝り続ける小野君のことを睨みつけていたが、何を言われても素直に受け入れることができなくて、何も返事ができないでいた。
無言でベンチに座り続けて、どれくらいたっただろう・・。
10分なのか、30分たったのか、分からなくなったころ、私の携帯がブルブル震えて、続けて小野君も携帯を気にする素振りをしたので、もう行っていいから、と声をかけたが、小野君はまだ動かない。
「林君が結婚することも、私は知らなかった」
ボソッと呟くと、小野君がつらそうに顔をゆがめた。
「それもごめん。特に口止めされてたわけじゃないけど、さっき、萌々ちゃんにも言えてないって言ってたのに、手を出そうとして拒否られた、って落ち込んでて・・。萌々ちゃんからしたら、最低だよな、林も、俺も。知ってて騙したみたになっちゃったもんな。」
また小野くんの携帯が震えた。チラリと見ただけで、また仕舞ったのを見て
「もう戻って。私はこのまま帰るから」
「送ってくよ」
「いい」
「・・・誰か呼ぶ?迎えに来てくれる人いる?」
そうか。前はよく同期会の後、二次会に出ないことが多い私を亮が迎えにきてくれていた。迎えにくるまで、危ないから、っていつも一緒に待っていてくれたのは小野君だ。
でも・・・林君がまだ東京にいるときは、いつも送ってくれたのは林君だったな、と思い出しながら私が黙っていると、小野君が、送るよ、と言って立ち上がる。しかし私は小野君とは一緒に帰りたくなくて、座ったままでいた。
林は離れてかもずっと萌々ちゃんのこと気にかけててさ、俺も色々聞かれてたんだ。
少し前に萌々ちゃんが彼氏と別れたって聞いて、今回大阪のあっちゃんのところに行くついでに林とも飲むって聞いててさ。だけど、あっちゃんもいるし、特に変なことはないと思ってたのに、林が萌々ちゃんにやらかして嫌われたって落ち込んでたから、お前何やってんだよ、ってからかっただけのつもりだったんだ。
俺らからしたら萌々ちゃんなんて、華奢で小さいし、ちょっと力入れればどうにでもできそうなのに、お前は何もできないヘタレなんだな、って貶したつもりだったんだ。
だ、だからって、林が力ずくで萌々ちゃんをどうこうすればいい、とか、そういう意味でもなくてさ!」
「・・・・・」
「本当にごめん。」
焦って勢いよく言い訳を並べたてたと思ったら、急に項垂れて謝り続ける小野君のことを睨みつけていたが、何を言われても素直に受け入れることができなくて、何も返事ができないでいた。
無言でベンチに座り続けて、どれくらいたっただろう・・。
10分なのか、30分たったのか、分からなくなったころ、私の携帯がブルブル震えて、続けて小野君も携帯を気にする素振りをしたので、もう行っていいから、と声をかけたが、小野君はまだ動かない。
「林君が結婚することも、私は知らなかった」
ボソッと呟くと、小野君がつらそうに顔をゆがめた。
「それもごめん。特に口止めされてたわけじゃないけど、さっき、萌々ちゃんにも言えてないって言ってたのに、手を出そうとして拒否られた、って落ち込んでて・・。萌々ちゃんからしたら、最低だよな、林も、俺も。知ってて騙したみたになっちゃったもんな。」
また小野くんの携帯が震えた。チラリと見ただけで、また仕舞ったのを見て
「もう戻って。私はこのまま帰るから」
「送ってくよ」
「いい」
「・・・誰か呼ぶ?迎えに来てくれる人いる?」
そうか。前はよく同期会の後、二次会に出ないことが多い私を亮が迎えにきてくれていた。迎えにくるまで、危ないから、っていつも一緒に待っていてくれたのは小野君だ。
でも・・・林君がまだ東京にいるときは、いつも送ってくれたのは林君だったな、と思い出しながら私が黙っていると、小野君が、送るよ、と言って立ち上がる。しかし私は小野君とは一緒に帰りたくなくて、座ったままでいた。