年上同期の独占愛~ずっと側に
「うん。林君はいい人だよ。新入社員の頃は恋愛感情も持ってたし。」

弘美に大阪での出来事とその後の林君とのやり取りを話した。

「それは、まあ、気になりますね。だけど、林さんに直接聞いてみたらいいんじゃないですか?いずれにしても立花のことは無視しとけばいいですよ。林さんに相談して、立花と話付けてもらえばいいんじゃないですか?何かあれば言ってください。私も立花と話しますよ。」

何だかもう面倒くさい。亮のことがやっと落ち着いたのに、恋愛沙汰のゴタゴタはもう当分こりごりだ。立花さんの件が落ち着くまで林君と2人で会うのはやめたほうがいいのかもしれない。

二日後の夕方、林君から連絡があった。

「今日、仕事終わったら少し時間もらえるかな?」

「うん。定時ちょっと過ぎるかもしれないけど、終わったら連絡する。」

ちょうどよかった。私も立花さんのこと、話さないと、と思っていたところだ。

定時過ぎ、林君と待ち合わせして、駅前のカフェに入る。

「お腹すいてるよね?ここで頼んじゃう?」

「そうだね。食べながら話しようか。」

何だか憂鬱だ。これから話をしなくてはならないことを考えると気が重い。食欲も全くないが、仕方ない。料理が運ばれてくるとうすぐ、林君が話し始めた。

「立花さんのこと、ごめん。迷惑かけて・・・」

「誰から聞いたの?立花さん?」

まさか林君からその話を言われると思わなかったので、かなり驚いた。立花さんが私に会い行った、と林君に言ったのだろうか。

「一昨日、橋本さんが教えてくれて。萌々ちゃんが初対面の女の人にひどく攻められれた、って。俺の名前が出てたけど何か関係あるのか?って。」

そうだったのか・・・やっぱり橋本さん、話聞こえてたんだ。

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