年上同期の独占愛~ずっと側に
「それで、昨日立花さんに連絡して、何があったのか話を聞いたんだ。昨日打ち合わせでこっちのビルに来た時に、社食並んでいた前の人が萌々ちゃんだったらしくて。名札みたって。それで話しかけたって言ってた。」

「色々びっくりした。まず、林君がお付き合いしていた人が社内の人だなんて思いもよらなくて・・・」

「うん。言ってなかったよね。」

「まあ、それは私が勝手に思い込んでただけだったから良いんだけど・・・。立花さん、私が以前付き合ってた人と今同じ職場にいるらしくて。その彼の悪口とそんな彼と付き合ってた私のこと見下してた。」

「・・・・・ごめん。元はといえば俺が聞いたんだ。萌々ちゃんの彼氏が港北のベンダ事業部にいるって小野に聞いて知ってたから、その人ってどんな人?俺の同期が付き合ってるんだ、って。

前に話したと思うんだけど、彼女とは友達の紹介で知り合ったって言っただろ。一年くらいまえ、東京出張に来ているときに技術系採用の飲みがあったんだ。そこに彼女も来てたのが最初で。その時に友達が、同期の女の子のこと好きで、いまだに忘れられないんだぜって揶揄ってきて。だから俺、もう吹っ切ってる、だってその子は港北のベンダ事業部にいる年上と付き合ってて今度結婚するらしいって言っちゃったんだ。そしたら彼女が『私と同じ部署です』ってなって・・・。それきりその話は忘れてたんだ。

その後別れ話をするときに、好きな人がいるからって言ったら、その、蝦川さん?萌々ちゃんの元彼も、最近彼女と別れたって言ってた聞いたって言って、萌々ちゃんと繋がっちゃったんだ。好きな人って萌々ちゃんのことか?萌々ちゃんと付き合うのか?って問い詰められて。俺は好きだから付き合いたいと思ってるけど、今は彼女にOKもらったわけじゃないって言ったんだ。」

私のことは林君から聞いてたんだ。だとしたらしょうがない。ただ、小野君のこともチラっと言っていた。そこは確認しておきたい。

「立花さんが、小野君のことも言ってたんだけど。小野君は何か関係あるの?」

「小野は、立花さんとも会ったことがあるんだ。俺が別れ話をした後、小野に連絡して相談してたらしい。もしかしたらその時に何か話したのかもしれないけど、俺もちょっとわからない。」

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