年上同期の独占愛~ずっと側に
翌日、昨夜食事もそこそこにお風呂を済ませて熱を測ると38.0度あった。
朝目が覚めて身体昨日よりかなり軽くなっていたので、熱を測らず出社してしまったが、電車の中かだ既に気持ちが悪く、吐きそうだ。帰ろうかどうしようか悩んだが、せっかくここまで来たから、とそのまま出社することにした。

昨日進まなかった作業をさっさと終わらせたらすぐに帰ろう。しかし、頭がガンガンして思うように進まない。頭痛薬を飲むと幾分頭がすっきりしたので2時間は集中して作業することができた。12時になり、原さんからお昼行こう、と声をかけられたが、食欲がないから、と断った。

「原さん、お昼戻ったら資料チェックお願いしていいですか?できたら緒方さんにも午後一くらいで。」

「了解。緒方さんも多分大丈夫だと思うけど。」

「その後、何もなければ時間休いただきたいんですけど、良いですか?」

「もちろん。どうした?昨日から体調悪そうだったけど、大丈夫?」

「大丈夫です。ちょっとダルいので、今日は早めに帰ろうかな、と。」

「わかった。速攻お昼言ってくるから待ってて」

「そんな、ゆっくりで大丈夫です。よろしくお願いします。」

頭痛薬を飲んだばかりだが、喉も痛いし、節々も痛くなってきたので風邪薬飲もうかと思ったが、何も食べていないしどうしようか悩み、自販機で野菜ジュースを買ってきて飲んでからにしよう、と席を立つ。
入り口のところで山元さんと一緒になり、お昼ですか、だったら一緒に、と誘われたが、自販機に行くところだ、と答え、先に行こうとしたが山元さんに呼び止められた。

「顔赤いですね。ダルそうだし。熱あるんですか?」

「ん~、少し上がってきたかも。今朝はなかったんですけど。」

「帰ったほうがいいですよ。帰れないんですか?」

「ううん、原さんたちが戻ってきたら帰ろうかなって思ってます。」

「かなり辛そうですよ。お大事にしてくださいね。」

「ありがとうございます。」

いつも思うが、山元さんは本当に気づかいのできる人だ。言い方も優しいし、本当に心配してくれているのが伝わってくる。仕事もできるし、美人だし、完璧な人っているんだな、と具合が悪いせいかとてつもない劣等感に襲われる。
散々迷惑かけておいて、仕事で恩返ししなきゃなのに、熱とか最悪だ。

< 99 / 228 >

この作品をシェア

pagetop