裏切り

眠ることも出来ず
昨日のままの姿で
フローリングに
座っていた。

電話の音に・・・

千亜季!!

と···慌てて出るが······

「先輩っ、大丈夫ですか?
何か、ありました?」
「えっ、辻?」
「俺、勝手に
体調悪いらしく休むそうです。
と、課長に伝えましたよ。」
「·····あっ、ごめん。
    ありがとうっ······」
「いえっ、本当に大丈夫ですか?」
「あっ、うん。本当にごめん。」
「いえっ、お大事にして下さい。」
「ありがとう。」
電話きってから

ええっ······いったい·······

時計を見ると10時を過ぎていた。

····無断·····欠勤····だ······

何を····やって····るん·····だ·····
しっかり···しろっ·····

頭では、わかっているのに
それでも·····
体は、まったく、動こうとしない

眠れない
食事をする気も起きない。

どのくらい、また、こうしていたのか

再び、電話が・・・

「先輩?どうですか?」
「辻?」
「はい。土日はゆっくり
休んで、月曜日には
元気に来て下さいね。」
「あ、ああ、ありがとう。」


ああっ····千亜季·······

千亜季は、どうしているのだろう
千亜季は、俺と別れるつもり
なんだろうか

俺は、どうすれば
良いのだろう·····か······
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