裏切り
「あっ、聞いたの?
そうなの、大典と付き合うように
なって。
夏海のお陰だね、ありがとう。」
「きいてびっくりしたよ。
だけど、無理やりだったとも
きいて·····
大丈夫なの?」
「えっ、うん、まぁね。
最初は、付き合うつもりなかったの。
あの日、一人で帰るといったけど
きいてくれなくて
でも、マンション知られたくないし
そしたら、大典がライン交換してくれるなら
タクシーを呼んでくれると
交換条件?
なんか丸目こまれた感じで
ラインを交換して
タクシーで、一人帰ったの
そしたら、次の日からライン攻撃?
既読無視していると
大学の前にいるし
ちょっと、怖くなって、うふっ
ラインをきちんと見て
返すようにしたの。
すると、朝、昼、夜とラインくるし
土日や休みの時は、
“会えるよ”と返事を返すまで
ライン攻撃されて···
そんな日が続いていた時
朝から一度もラインが来なくて
逆に心配になって
翌日朝に
大典が勝手に知らせてきた
大典のマンションに行ってみたの。
そしたら、玄関の廊下に
大典が倒れていて
びっくりして
救急車を呼んで
病院へと一緒に行ったり···して。
肺炎にはなってなかったけど
一歩手前でね。
点滴して帰宅したの
だけど、大典、熱が高くて
そのまま看病を
大典は、うつるからと
言ったけど
顔を真っ赤にしながら言う
大典を置いては帰れなくて。
一週間後にやっと熱が引いたの。
やっと、自分のマンションに
戻ったけど
なんだか、手持ち無沙汰と
ラインがこないとき
ラインを待っていた自分に
気づいてしまって·····
その後
お礼にと誘われた食事の時に
告白の返事をしたの。
ごめんね、夏海に直ぐ報告しなくて」
「そう、そんなことが。
看病していたのだから
落ち着くまで大変だったのだし
仕方ないよ。
でも千亜季は、流されてるだけでなく
大典君の事、ちゃんと好きなの?」
「クスクスっ、そう思うよね。
だけど、大丈夫。
私も大典の
優しいとこや思いやりのあるところ
私の事を大事にしてくれてる所も
わかったから。
ちゃんと、好き。」
「そっ、それなら、大丈夫ね。」
「うん、ありがとう、夏海。」
そんな会話をして
マンションに帰ってから
物に当たり散らし
男友達を呼び出し
飲んで騒いでホテルに入った。