裏切り
15章・・あれから・・
大典side
「つぅ、あたま、いてぇ」
布団に起き上がる
「あっ、先輩。
起きましたか?」
「つじ?ごめん。
また、やった?」
「くすっ、もう慣れました。」
「ああ~、ほんと、ごめん。」
「じゃ、味噌汁のんで行きますよ。」
「ああ、わかった。ありがとう。」
と、言って顔を洗わせてもらう
近頃、飲んだ次の日は、
決まって辻の家で目を覚ます。
だが、この日は、
少しだけ·····違っていた。
辻から、
話すかどうかを悩んだのですが
と、切りだされて····
昨夜の話をきかされた。
千亜季にあって
千亜季と
知らない男性に助けられた、と。
千亜季·······
酔っていて、良かったのか
それでも、千亜季に会いたかったのか
こんな俺の姿を見て
千亜季は、なんと思ったのだろうか
はぁ~っ、情けない。
辻に再度、お礼を言って
二人で出勤した。
スーツは、そのままで
ワイシャツとネクタイを辻にかりた。
辻に、
「スーツ一式
僕の部屋に置いたらどうですか。」
と、言われる始末だ。