裏切り

あなたのことなんか

〝 ガチャ ”


「わぁ!!」と、大典。

ドタドタと走る音······
「なに?どうしたの?」と、夏海。

夏海の姿は、キャミソールのみ

「えっ、千亜季?」
と、夏海が言っている中
大典は、呆然と立ち尽くしている。

「どういうことかしら?」と、私

「ばれちゃったわね」
と、笑いながら言う夏海

「ここで何をしているの?」と、私

「あら?みたら、わかるでしょ?
私と大典は、こういう中なの。
ごめんなさいね。」
と、平然と言う夏海を無視して

「そうなの?大典?」
と、私が問うが
大典は、無言まま下を向いている。

「良く友人の旦那と
そんな事ができるわね?」
「クスクスっ、友人?
あ~あ、このさいだから
言うけど·····
私は、貴方を友人だと
思ったことなんて一度もないわ
学生の時からね。」
と、言われ
唖然として夏海の顔を見ると
嘲笑っていた。

友人だと思って····なかった·····

そう·····なんだ······

私は、持ちかえったばかりの
キャリーバッグを引き
クローゼットの部屋へ行き
服や下着
必要なものを詰め込み
玄関へ向かう
< 7 / 96 >

この作品をシェア

pagetop